■サイトオープンの背景 |
<治療薬の発展に対して、増え続けるがん患者数> |
2000年以降、分子標的治療薬(※1)と呼ばれる革新的がん治療薬が開発・販売され、重粒子線(※2)を使った治療技術が開発されてきたにも拘わらず、2000年以降もがん患者数は年
々増え続けています。1984年のがん患者数はおよそ13万人でしたが、1999年のがん患者数はおよそ27万人、2008年のがん患者数は1984年のがん患者数に対して2倍以上のおよそ30万人にまで増え続けています(2008年政府統計値)。国民の2人に1人ががんを患うリスクに曝され、確率的に男性では4人に1人、女性では6人に1人ががんで死亡することから、当たり前のようにがんが受診でき、治療できる病院を要する時代を迎えています。 |
※1 「分子標的治療薬」とは
疾患の発生のカギとなるタンパク質や遺伝子をターゲットとし、特異的に作用をもたらすことができる。代表的な標的がん治療薬にはイレッサ、ハーセプチン、アバスチンなどがあります。
※2 「重粒子線」とは
電子よりも重い放射線で、照射された体部表面では線量が小さく、ダメージを与えたいがん病巣では高い放射線量となることから、従来の放射線治療と比較して照射回数を減らすことができ、有害作用が少ない。
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<がんに対する日本の取り組み> |
2007年4月、日本国民が全国どこでも高度ながん治療を受けることができることを目標に、総合的かつ計画的がん対策推進を目的に「がん対策基本法」が施行されました。同年6月にはがん対策基本法をベースに具体的がん対策推進計画となる「がん対策推進基本計画」が策定されました。「がん対策基本法」第二節(がん医療の均てん化の促進等)を踏まえ、専門的ながん医療機関の整備が図られ“がん診療連携拠点病院”の指定に至り、2011年4月1日時点では全国47都道府県に397施設が指定病院として認可されています。 |
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<多種にわたる「がん」、それぞれにあった治療が求められる時代へ> |
がんは、発生部位によって分類する国際疾病分類によって大きく17種類に分類され、さらに詳細におよそ
700種類のがんに分類されています。また、がんを形態学的に分類することによっておよそ1,000種類に分類されています。がんの発生に関連するタンパク質を特異的に狙い撃ちする標的治療薬ががん治療の主流となりつつある現在、がんは正しく診断され、がん退治に
最も相応しい治療薬選択が望まれます。
そのためには、がん専門医療機関の治療実績を認識し、診断されたがんを治療するに相応しい、がん患者診療経験の高いがん専門医療機関の見極めが望まれます。しかし、専門的ながん医療機関として指定を受けているがん連携拠点病院の中で最も多い年間患者数は8,866人、最も少ない拠点病院では155人(がん診療連携拠点病院院内がん登録全国集計
2009年全国集計報告書)と、大きな差があります。従って、がん専門医療機関であることに加え、実績と経験のより高いがん専門医療機関の見極めが望まれます。
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<自分にあった治療が受けられる病院を探せるサービスを開発> |
このように、がんの疑いによるがん受診医療機関検討時、セカンドオピニオンが必要な時、または治療中のがん医療機関を変える時、がん専門医療機関のがん治療実績をもとにより相応しいがん専門医療機関が選択できるよう、このたび本サイトを開発・オープンするに至りました。 |
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≪サイト概要≫ |